家族や仲間との長距離ドライブに欠かせないミニバン。中でも高速道路をよく利用する方にとっては、アダプティブクルーズコントロール(ACC)やレーンキープアシスト(LKA)の性能が走行快適性を大きく左右します。この記事では、30系後期アルファード、RP5後期ステップワゴン、C27後期セレナの3車種に搭載される運転支援機能を比較し、高速道路での実用性を検証します。
比較車種の基本スペックと運転支援システム
今回比較する3車種の運転支援装備は以下の通りです。
車種 | クルーズ機能 | レーン支援機能 | 名称 |
---|---|---|---|
アルファード(30後期) | 全車速対応ACC | LKA(車線中央維持) | Toyota Safety Sense(後期型は機能強化) |
ステップワゴン(RP5後期) | 全車速対応ACC | LKA+LKAS(ステアリング操作支援あり) | Honda SENSING(熟成済み) |
セレナ(C27後期) | 全車速対応ACC | レーン維持支援あり | プロパイロット(前期比で改善) |
3車種ともに全車速追従機能付きACCを搭載し、渋滞から高速巡航までカバーしていますが、実際の制御の精度や使い勝手には差が見られます。
アルファード(30後期):静粛性と安定性に優れるが車線保持はやや弱め
30系後期型アルファードには、Toyota Safety Senseが搭載されており、後期ではレーダーとカメラ性能が向上。ACCは全車速に対応し、渋滞時の停止&再発進も可能です。
ただし、レーンキープアシストは「逸脱防止支援」に近く、車線中央維持の制御はステップワゴンやセレナに比べやや緩めです。とはいえ、車体の安定性や静粛性が高いため、運転中の疲労感は抑えられます。
ステップワゴン(RP5後期):運転支援の完成度が最も高い一台
Honda SENSING搭載のRP5後期ステップワゴンは、ACCとLKAの連携が非常にスムーズ。カメラとミリ波レーダーを併用することで、高速道路ではハンドルに触れているだけで車線中央を自然に維持できます。
とくにLKAS(車線維持支援システム)は、カーブでも滑らかに追従し、ドライバーの補助として優れた制御を見せます。ACCも前走車の加減速に対して自然な動作を行い、同乗者の酔いも軽減されます。
セレナ(C27後期):プロパイロットは進化したが、やや荒さも残る
C27後期のセレナに搭載されているプロパイロットは、全車速対応のACCと車線維持機能がセットになった運転支援パッケージです。
走行中は車線中央を維持しようとする動きがありますが、ハンドル制御がやや大味な印象があり、曲線での自然なステアリング補正はRP5に劣るとの声も。ACCの減速タイミングもやや強めな傾向があり、人によってはギクシャク感じる場面もあります。
実走レビュー:高速道路での使用感比較
実際に3車種で東名高速を走行したユーザーの声では以下のような評価が見られました。
- アルファード:「直進時は快適だが、長いカーブではやや不安定。操作の安心感は高い」
- ステップワゴン:「車線の維持がスムーズで、長時間走行でも疲れにくい。運転支援が自然で上手い」
- セレナ:「プロパイロットは便利だが、急な加減速に違和感。慣れが必要かも」
このように、ステップワゴンは運転支援の「精度と自然さ」で特に評価が高く、長距離ドライブの快適性を求める方に最適です。
まとめ:ACC&LKA性能で選ぶならステップワゴンが最有力
30後期アルファード、RP5後期ステップワゴン、C27後期セレナの3車種はすべて全車速対応ACCを備えており、高速道路での長距離走行に向いています。しかし、車線中央維持の精度やステアリング制御の自然さでは、ステップワゴンが頭一つ抜けていると言えます。
快適な高速ドライブを重視するなら、運転支援の完成度で選ぶという視点もぜひ取り入れてみてください。
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