ヤマハ・トリシティ125のフロントフォーク連結ボルトの締め付けトルクと組付け時の注意点

車検、メンテナンス

三輪構造で安定感が高く、街乗りから通勤まで幅広く活躍するヤマハ・トリシティ125。その特徴的なフロント二輪構造を支える重要部品の一つが、フロントフォークを連結するボルトです。今回はその締め付けトルクと組付け時の注意点について詳しく解説します。

フロントフォーク構造とボルトの位置関係

トリシティ125は、左右それぞれに2本ずつ、合計4本のフロントフォークを持つ構造で、前側と後側に並列配置されています。このうち同じ側にある2本のフォーク(前側と後側)を連結しているのが、アウターチューブ接続用のボルトです。

このボルトは安全性に直結するため、適正トルクでの締め付けが求められます。ゆるみすぎても締めすぎても、車両の挙動に悪影響を与える可能性があります。

ヤマハ純正整備マニュアルに基づく締め付けトルク

2023年現在のヤマハ純正整備情報によると、トリシティ125(SE82J型など)のフロントフォーク連結ボルトの推奨締め付けトルクは以下の通りです。

部位 締め付けトルク
アウターチューブ連結ボルト 23 N・m(2.3 kgf・m)

※トルクレンチの使用は必須です。適正トルクを守らない場合、フロントフォークの変形や緩みを招く可能性があります。

組付け時の具体的な注意点

  • ネジ山の確認:取り付け前にネジ山が損傷していないかを必ずチェックしましょう。異物の混入や摩耗があると締結力が落ちます。
  • ねじロック剤の使用:純正指定では使用していない場合もありますが、振動が多い箇所のため、低強度のねじロック剤を使うと緩み防止に有効です。
  • 締める順序:左右均等に仮締め→本締めを行いましょう。片方だけ先に強く締めると、取り付け精度に狂いが生じる場合があります。
  • 部品の清掃:油分・ゴミ・古いグリスが付着していると、正確なトルクで締めることができません。接触面は必ず清掃しましょう。

走行後の再確認も忘れずに

整備後100kmほど走行した段階で、ボルトの緩みチェックを行うことをおすすめします。初期なじみによるトルク低下を見逃すと、走行中の安全に支障をきたす恐れがあります。

とくに段差通過時に異音がする・ハンドリングに違和感があるといった症状が出た場合は、すぐに点検を受けましょう。

まとめ:正確な締め付けと確認で安心の走行を

ヤマハ・トリシティ125のフロントフォークを連結するボルトは、車体の安定性に直結する重要部品です。締め付けトルクは23 N・mが目安であり、組付け時には順序や確認作業を怠らないことが大切です。

整備に不安がある場合やトルクレンチを持っていない場合は、バイクショップに依頼するのも安全な選択肢です。確実な整備で、快適で安全なトリシティライフを楽しみましょう。

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