車をDIYでカスタムや整備していると、つい塗料が意図せずブレーキに付着してしまうことがあります。特にドラムブレーキにシルバー塗料がついた場合、「そのままでも大丈夫なのか?」と不安に思う方も多いでしょう。この記事では、ブレーキに塗料が付着したときの影響、安全性、適切な対処法について詳しく解説します。
ドラムブレーキの構造と塗料付着のリスク
ドラムブレーキは、ドラム内にブレーキシューが広がって制動する構造です。外から見えるドラム部分(ブレーキドラムの外周)は制動機構とは直接関係ありません。
そのため、塗料が付いたのが外側のカバー部分であれば、走行安全性には基本的に影響しません。ドラムブレーキ本体が錆びるのを防ぐ目的で、耐熱塗料を使って意図的に塗装するケースもあります。
塗料が「内部」に付いた場合は要注意
問題になるのは、塗料がブレーキシューやドラムの内側(摩擦面)に付着してしまったケースです。これにより以下のような不具合が生じる可能性があります。
- 制動力の低下
- ブレーキ鳴き(異音)
- ブレーキの片効き
- 焼き付きやフェード現象
特にシューの摩擦材に塗料が染み込むと、元に戻すのが困難なため、部品交換が必要になることもあります。
安全性を確保するためのチェックポイント
以下の点を確認し、塗料の場所と範囲を特定しましょう。
- 外側(ドラムの外装部分)のみか?
- ホイールを外してブレーキ内部まで塗料が回っていないか?
- 塗装時にマスキングが適切にされていたか?
もし塗料が内部に回っている可能性があれば、速やかにドラムを開けて目視点検をおすすめします。
誤って塗料が付いた場合の対処法
塗料が付着しても「表面にうっすら」であれば、耐熱クリーナーやパーツクリーナーで落とせることもあります。ただし、研磨が必要な場合や浸透してしまった場合は、プロに相談または部品交換が無難です。
具体的な手順としては以下の通りです。
- ドラムブレーキを取り外す
- 内部のシューや摩擦面をチェック
- 必要に応じてブレーキクリーナーで清掃
- 落ちない場合は交換を検討
ブレーキ塗装の注意点とおすすめ塗料
外装だけを塗装する場合は、耐熱性・耐腐食性のある専用のブレーキ用塗料を使うことが重要です。ホームセンターで売っている汎用スプレーは熱で剥がれたり、有害な成分がブレーキ内部に入るリスクがあるため避けましょう。
また、塗装時はブレーキシューやピストン部を厳重にマスキングすることが重要です。
まとめ:塗料の付着場所で安全性が大きく異なる
ドラムブレーキにシルバー塗料が付いてしまっても、外装部分だけであれば大きな問題にはなりません。ただし、内部の摩擦部に塗料が付着した場合は非常に危険であり、早急な確認と対処が必要です。
不安が残る場合は、迷わず整備工場に相談し、安全を最優先に行動しましょう。
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