シャリーなどの4ミニカスタムにおいて、ボアアップとクランク交換による排気量アップは定番の手法です。この記事では、ミニモトのタイプZキットと武川の88cc 4バルブヘッドキットを比較しながら、モダンワークス製ロングクランクと組み合わせた際のパフォーマンス差やメリットについて解説します。
ミニモト タイプZ 88ccキットの特徴
ミニモトのタイプZボアアップキットは、コストパフォーマンスに優れ、初心者でも手を出しやすい構成になっています。鋳鉄シリンダーとシンプルな2バルブヘッドで構成されており、扱いやすいトルク特性が特徴です。
また、ロングクランクとの相性も比較的良好で、110cc前後の排気量でも安定した出力が得られます。ただし、高回転域ではやや伸びが鈍くなる傾向があります。
武川 88cc 4Vヘッドキットの魅力とは?
武川の88cc 4バルブキットは、4Vヘッドと高圧縮ピストンを採用し、中~高回転でのパワー向上に重きを置いたキットです。ヘッド単体でも非常に精度が高く、ハイカムとの組み合わせによって8,000~10,000rpm付近でも力強い加速を維持します。
武川製は信頼性とパーツ精度の高さでも知られており、ロングクランクとの組み合わせでも破綻しにくいバランスが取られています。
ロングクランクとの相性と効果
モダンワークスのロングクランク(ストロークアップ)により、排気量は約110ccになります。これにより、低中速トルクが増加し、街乗りでも扱いやすい特性になります。
この仕様に対し、武川の4Vヘッドを組み合わせることで、トルクだけでなく高回転の抜けも良くなり、総合的なパワーバランスに優れた仕様になります。
タイプZ vs 武川4V:性能比較
項目 | タイプZ(ミニモト) | 武川 88cc 4V |
---|---|---|
コスト | ◎(安価) | △(高価) |
耐久性 | ○ | ◎ |
高回転性能 | △ | ◎ |
低中速トルク | ◎ | ○ |
チューニング余地 | △ | ◎ |
実例:武川4Vヘッド+ロングクランク使用者の声
実際に「シャリー+武川4V+モダンロングクランク」で構成されたユーザーのレビューでは、「加速が段違いに滑らかになった」「回転の伸びが鋭く、バイパスでの追い越しも楽になった」といった声が目立ちます。
ただし、「キャブレターのセッティングがシビアになった」「エンジン温度が上がりやすくなった」といった調整面の課題も報告されています。
まとめ:本気の性能を求めるなら武川、コスパ重視ならタイプZ
もしあなたが性能を最大限に引き出したい、そしてセッティングに多少の手間も楽しめるタイプであれば、武川の88cc 4Vヘッド+ロングクランクの組み合わせは非常に魅力的です。一方、街乗り中心でコストを抑えたい場合は、タイプZキット+ロングクランクでも十分な満足感を得られるでしょう。
最終的には、あなたのバイクの使い方や求める走りによって選択すべきキットが変わります。どちらを選んでも、それぞれに応じた魅力があることを忘れずに。
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