検察審査員に選ばれたら？参加義務と正当な理由で辞退・欠席できるケースとは

ある日突然届く「検察審査員候補者のお知らせ」。戸惑う人も多いですが、法律に基づく大切な役割です。ただし、すべての人が参加できるとは限らず、一定の事情がある場合には辞退や欠席が認められるケースもあります。この記事では、検察審査員の仕組みや出席義務、正当な辞退理由についてわかりやすく解説します。

検察審査員とは？どんな役割を担う？

検察審査員は、検察官が不起訴とした事件に対し、市民の立場からその判断の妥当性を審査する制度です。無作為に選ばれた国民が審査員候補となり、実際に選任されると会議に参加することになります。

この制度は「市民による司法参加」を目的とし、司法の透明性を高める重要な役割を果たしています。

検察審査員に選ばれても、やむを得ない事情があれば辞退や欠席が可能です。代表的な正当な理由には以下があります。

特に冬場において公共交通機関が使えない地域や、雪で移動が困難になるような状況も「正当な理由」として受理されることがあります。

車の運転免許がないこと自体が即辞退理由にはなりませんが、自宅から会場まで公共交通が整っていない、積雪で通行不能などの事情が加わると考慮されやすくなります。

実際、自治体によっては「交通の便が悪く会場にたどり着けない」などの申出が認められた例もあります。心配な方は、候補者通知に記載されている連絡先に事情を説明して相談しましょう。

検察審査会から通知が届いた後、「辞退申出書」を提出することで、審査員の選任前に辞退が可能です。記載する内容は以下のようなものです。

理由の内容によっては、電話相談や確認の連絡が来る場合もあります。

一度審査員に選任された後でも、会議当日に体調不良や災害等の事情があれば、正当な理由があれば欠席できます。ただし、無断欠席や虚偽の理由による欠席は罰則の対象になる可能性もあるため、必ず事前に連絡を入れましょう。

また、報酬や交通費などは出席した日数に応じて支払われます。

検察審査員の通知が届いたとしても、すべての人が無条件で参加しなければならないわけではありません。免許がない、雪で出られない、交通手段がないなどの場合でも、正当な理由が認められれば辞退や欠席が可能です。

無理せず、まずは管轄の検察審査会事務局に相談し、自分の状況を丁寧に伝えてみることが大切です。