マイナンバーカード一体型運転免許証、いわゆる「マイナ免許証」は、利便性とセキュリティ性を両立した新しい身分証明書の形として注目されています。しかし一方で、「やっぱり普通の免許証に戻したい」と思う人も少なくありません。この記事では、マイナ免許証を発行した後に通常のプラスチック免許証に再交付できるのか、どのような手続きが必要かを解説します。
マイナ免許証とは?基本的な仕組み
マイナ免許証とは、マイナンバーカードに運転免許証の情報を統合したもので、警察庁とデジタル庁が主導するデジタル行政推進の一環です。ICチップに免許情報が記録され、カード1枚で身分証明と運転資格の確認が可能になります。
2024年から全国的に導入が進められており、本人の申請に基づいて交付されます。物理的な免許証も同時に発行されるわけではないため、デジタル端末での確認が前提になります。
普通の免許証に戻すことは可能?
現時点では、マイナ免許証を発行したあとでも、理由があれば通常の免許証に再交付することは可能です。手続きは各都道府県の運転免許センターで行われます。
例えば、勤務先や出先でマイナンバーカードを使えない環境での本人確認を求められる場合など、日常生活で不便を感じたケースでは「通常の免許証が必要である」との理由が通ります。
再交付の手続き方法と必要書類
通常の運転免許証への再交付を希望する場合、次の書類を持参して運転免許センターで申請を行います。
- マイナンバーカード(マイナ免許証)
- 顔写真(指定サイズ)
- 本人確認書類(必要に応じて)
- 申請理由の記載(簡易で構いません)
- 手数料(都道府県によって異なりますが2,250円程度が目安)
申請が認められれば、当日または数日後に通常のプラスチック製免許証が交付されます。
マイナ免許証と通常免許証、どちらが便利?
マイナ免許証は、スマートフォンと連携して運転資格を確認できるため、カードを持ち歩く必要がないという点で非常に便利です。しかし一部のレンタカー会社やホテルなどでは、IC読み取りに未対応な場合もあり、実用性にはばらつきがあります。
そのため、以下のような方には通常の免許証の方が向いています。
- 高齢の方やスマホ操作が苦手な方
- 紙ベースでの提示が求められる職場に属している方
- 身分証として頻繁に提示する機会がある方
失効や更新のタイミングでも再選択は可能
一度マイナ免許証を選んだとしても、更新時に「通常の免許証を希望する」と申告すれば、従来型に戻すことが可能です。これにより、永久的にマイナ免許証しか使えないという制約はありません。
また、万が一マイナンバーカードを紛失した場合などにも、再交付時に通常免許証を選択する道があります。
まとめ:ライフスタイルに合った免許証の形式を選ぼう
マイナ免許証は非常に便利な仕組みですが、すべての場面で万能とは限りません。実用性や提示の頻度、自身の生活スタイルを見直し、必要であれば通常の免許証へ再交付することも可能です。
制度が新しいからこそ、自分にとって最も使いやすい選択肢を選ぶことが大切です。迷った場合は、お住まいの地域の免許センターへ相談すると安心です。
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