スーパーカブやリトルカブをトライク化し、ミニカー登録を視野に入れたカスタムを検討する人が増えています。なかでも要となるのがリアアクスルの選定です。この記事では、トライク化におけるリアアクスルの種類、入手性、デフの有無、耐久性、キットの信頼性など、実用的なポイントを実例を交えて詳しく解説します。
カブのトライク化に必要な主要部品とは?
カブをトライク化する際には、以下のような主要部品が必要です。
- リアアクスル(左右輪の接続軸)
- ホイールとハブ
- スイングアームとの固定ステー
- チェーンドライブ対応のスプロケット構造
これらを一式で提供するのがいわゆるトライクキットで、カスタム初心者にも取り組みやすいセットアップです。
田中商会のトライクキットの実力と注意点
ネット検索でよく目にする田中商会のトライクキットは、カブ系車両に比較的容易に取り付け可能な構造が魅力です。ただし、在庫状況が不安定であることが多く、購入時期によっては長期入荷待ちとなるケースもあります。
実際のユーザーからは「スイングアームとの位置調整がシビア」「純正チェーンラインとのズレ調整が必要」などの声も。工具や加工に自信のある方に向いています。
アリエク製リアアクスルは使えるのか?
AliExpressなど海外通販で流通するリアアクスルユニットは価格が魅力的ですが、注意点も多いです。
- サイズ表記が曖昧で、車体とのフィット確認が必要
- 耐久性やベアリングの質に個体差あり
- 取り付けボルト穴が規格外で加工が必要なことも
特に「デフ付き」と書かれた商品でも、実際には疑似デフ(中空シャフトや簡易スリップ構造)である場合があります。しっかりと回転差を吸収できないとカーブ時にタイヤ摩耗やスピンのリスクが高まるため、注意が必要です。
ハブ交換とタイヤ選択の自由度は?
トライクキットや社外アクスルの多くは、標準的なPCD(ピッチ円直径)でのホイール交換が可能な設計となっています。軽カーや農機用タイヤの流用も一部可能ですが、ハブボルト径とオフセットの確認は必須です。
実例として、13インチの小径アルミホイール+ワイドタイヤを装着したリトルカブトライクでは、走行安定性とルックスを両立できたとの報告もあります。ただしフェンダーやスイングアームとの干渉に要注意です。
ミニカー登録を狙うなら法令チェックも必須
トライク化でよく話題に上る「ミニカー登録」ですが、以下の要件を満たす必要があります。
- 輪距50cm以上
- 最高速度60km/h以下(実態は構造による)
- 黄色ナンバー+ヘルメット非着用可
登録は自治体の運輸支局で行いますが、構造変更申請が通るかどうかは車両完成度次第となります。構造確認が不十分だと「二輪扱い」される可能性も。
実際のカスタム例とショップの選択肢
DIYカスタムに限界を感じたら、トライク専門ショップに相談するのも一手です。たとえば以下のような店舗があります。
- 大阪:バイクショップライズ(旧車カスタム&ミニカー登録対応)
- 東京:グランドライン(カブ系トライク製作多数)
- オンライン:Yahoo!ショッピング内の田中商会公式
ショップに依頼すれば法令適合のアドバイスや予備検査の代行など、制度面のサポートも受けられます。
まとめ:妄想を現実に変えるために必要なステップ
スーパーカブのトライク化は、夢が広がる一方で構造的・法的な課題も多くあります。しかし、信頼できるキットの選定や部品の適合確認、ミニカー登録制度の理解があれば、DIYでも十分に実現可能です。
現役FRP造形屋の技術を活かしてキャノピー製作まで構想しているなら、カスタムはさらに自由度の高い創造の場になります。まずはリアアクスルの選定から、確かな一歩を踏み出してみましょう。
コメント