カワサキ・ゼファー750(CVK四連キャブ)でマフラー交換後にアイドリングが不安定になったり、始動性や吹け上がりに悩むケースは少なくありません。本記事では、メインジェット・パイロットジェット・スクリューのセッティングから同調、初心者でも試しやすい対処法までを網羅的に解説します。
CVKキャブの基本構造とチェックポイント
CVK32キャブは、負圧式でセッティングが比較的容易とされますが、古い車両では個体差が大きく、丁寧な整備が重要です。まずは全バラ+清掃、フロート高さの確認、同調、ジェット&スクリューの設定の順で進めましょう[参照]。
ゼファー750では、パイロットスクリューは約2.5回転戻し、メインジェットは#118〜#138程度、パイロットジェットは#38〜#45がセッティングの目安とされています[参照]
実例:マフラー交換後の不安定アイドリングの原因
ショート管マフラーによって排気が抜けた結果、燃料供給が相対的に薄くなり、特にスロットル開始時のかぶり症状、始動直後のエンストに繋がります。
たとえば、パイロットジェットを#35→#38に変更後、パイロットスクリューを2回転戻しにすると始動性が悪化し、2.5回転戻しでアイドリング振れが落ち着く例も多いようです[参照]
初心者向けスクリュー調整手順
1. スクリューを軽く締めたあと、全て2.5回転戻しする
2. 同調とスロットルストップ調整でアイドリング回転数(1100〜1200rpm)を確保
3. 始動性や吹け上がりに合わせて±0.25回転調整
4. 各キャブの同調を再確認し、バランスを整える[参照]
同調の重要性と道具選び
スロットルバルブの開き方にばらつきがあると、安定したアイドリングは期待できません。マンゴーや金属ロッド式の同調計で調整しましょう。
同調前にキャブが冷えていても、アイドリングスクリューと同調調整を交互に行うことでバランスが取れていきます。
季節・気温による影響と微調整
気温変化によって吸気密度が変わるため、季節によって2.5回転戻しでは薄く感じる・濃く感じる場合があります。
春や秋なら2.25〜2.75回転、夏場なら薄くなりやすいので戻し量を増やすなど、微調整を繰り返して常に滑らかな吹け上がりを維持しましょう。
まとめ:バランスセッティングで“吹け始め”を改善しよう
CVKキャブのセッティングは、メイン・パイロットのジェット番手、スクリューの戻し量、同調のトリプルバランスが重要です。始動性や開け始めのかぶりの場合、まずはパイロットジェットとスクリューの微調整から始めてみてください。
一つずつデータを記録しながら調整することで、自分好みの“吹けだし”レスポンスを見つけることができます。
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