下道だけを巡るツーリングでは、「排気量が小さいほうが疲れにくい」という迷信が時に囁かれます。本記事では、実際の乗り手の体験をもとに、スーパーカブ110(以下カブ)とVストローム250(以下Vストローム)の疲労感を徹底比較し、「どちらが本当に疲れにくいのか?」を明らかにします。
疲労要因を整理:下道ツーリングの中身とは?
下道ツーリングで疲れにくく感じるためには、以下のような要素が影響します。
- 発進・停止の頻度:信号や交差点が多い街中
- 峠道のペースと姿勢:コーナリングやギャップ越え
- 車体の重さ・ポジション:取り回しやライディング姿勢
この視点から、カブとVストロームを比較します。
カブ110の疲労特性と実例
カブは車重100kg前後・シート高低め・足つき良好で、強い体力がなくても取り回しが楽です。
実例:東京都内から埼玉の峠を越えて群馬まで走ったAさん(30代男性)は、「発進・停止を繰り返しても股関節の負担が少なく、昼間の100km走行でも意外と疲れにくかった」と語ります。
ただし、時速60kmを超える直線では風圧に晒されやすく、長時間の巡航では姿勢による首肩への疲労が出やすいのも事実です。
Vストローム250の疲労特性と実例
Vストローム250は車体重175kgほどでやや重めですが、60km以上の巡航性能に優れ、走行安定性・スクリーンの防風性が高いです。
実例:北海道の下道ツーリングで1日300km以上走ったBさん(40代男性)は、「足つきに不安があったが、巡航中の疲労は少なく、峠もVツイン特有のトルクでスムーズにクリアできた」と報告しています。
ただし、信号の多い街中や峠道でのUターンなど取り回しが増える場面では、重さによる腕や膝への負担が出やすいようです。
峠道 vs 街中での疲労傾向比較
峠道:Vストローム有利。トルクと安定性でコーナーが楽になる反面、頻繁なUターン・切り返しでは重さがネックになる場面も。
街中:カブ有利。軽くて股関節へのストレスが少なく、停車・発進の繰り返しに強いです。
巡航メイン・安定した道が多い場合はVストロームが快適、信号峠交じりの街〜郊外メインならカブが負担少なめと考えられます。
実際の疲労を減らす工夫3選
1. 適切なペース配分
無理な巡航速度や加速は余計に疲れを招くので、自分の体力や休憩リズムに合わせた走りを意識しましょう。
2. ポジション調整・スクリーン追加
カブにはハンドルポストやミニスクリーンの追加、Vストロームにはハンドル位置やステップ角度の調整が有効です。
3. 休憩とストレッチを組み込む
特に長距離では、30〜60分ごとに停まって股関節・肩・首のストレッチを。軽く歩くだけでも疲労回復に効果的です。
まとめ:どちらが疲れにくい?選び方のポイント
峠道や300km超の巡航中心なら、Vストローム250が快適で疲れにくい場合が多いです。一方、街中の信号峠・Uターン多めのルートなら、スーパーカブ110が取り回し・疲労面で優位。
まずは予定ルートの比率(峠巡航:街中)を洗い出し、自分の体力・取り回しの得意・不得意を考慮した上で、必要ならポジション調整や装備追加も視野に入れて選ぶといいでしょう。
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