BMW R1100RSのブレーキオーバーホール後のフルード充填方法とトラブルシューティング

車検、メンテナンス

BMW R1100RSのブレーキオーバーホール後にフルードの充填がうまくいかない場合、さまざまな原因が考えられます。本記事では、フルードがキャリパまで届かない原因と、それに対する適切な手順を解説します。特にABSユニットを搭載しているR1100RSでは、他のモデルとは異なる注意点がありますので、正しい方法を把握しておきましょう。

1. オーバーホール後のフルード充填手順と問題点

質問者の方は、フロントおよびリヤブレーキのオーバーホール後にフルードがリザーブタンクからキャリパに届かないという問題に直面しています。この問題にはいくつかの原因が考えられ、解決には適切な手順が重要です。

まず、手動の真空ポンプを使用してフルードを排出した際には、フルードの汚れが除去されたことを確認し、次に新しいフルードを充填する作業に移るのが基本の流れです。しかし、フルードがキャリパまで到達しない場合は、さらに詳しい原因を探る必要があります。

2. BMW R1100RSのブレーキシステムの特性

BMW R1100RSはABS(アンチロック・ブレーキ・システム)を搭載しているため、通常のブレーキシステムとは異なる取り扱いが求められます。特に、ABSユニット内のエア抜きが必要な場合があります。このエア抜き作業を怠ると、フルードが正しく流れず、キャリパに届かないことがあります。

ABSユニットのエア抜きは、リザーブタンクからABSユニットに至るまでのエアをしっかりと取り除く作業です。この工程が不十分だと、ブレーキが正常に機能しないことがあります。

3. 正しいフルード充填方法とエア抜きの手順

以下は、フルード充填とエア抜きの正しい手順です。これに従うことで、フルードがキャリパに届くようになるはずです。

1) リザーブタンクからABSユニット間のエア抜き

最初に、リザーブタンクからABSユニットに向かってエア抜き作業を行います。この工程では、真空ポンプを使用してフルードの流れを促進し、エアを完全に抜くことが重要です。エアが残っていると、フルードがキャリパに届かないため、しっかりとエア抜きすることが不可欠です。

2) キャリパからのエア抜きとフルード充填

次に、キャリパのブリードプラグに真空ポンプを接続し、エア抜き作業を行います。この時、フロントブレーキレバーを数回握ることも効果的です。レバーを握ることで、フルードがキャリパに届きやすくなります。

また、フルードがうまく流れない場合は、ブリードプラグを少し緩めすぎている可能性があります。適切なトルクで締めて、もう一度作業を試みてください。

4. よくあるトラブルとその対処法

フルードがキャリパまで流れない原因として、いくつかのトラブルが考えられます。以下に代表的なものを挙げ、それぞれの対処法を解説します。

1) 真空ポンプがうまく機能しない

手動式の真空ポンプを使用している場合、ポンプの性能が十分でない場合があります。その場合は、ポンプの交換や、電動式の真空ポンプの使用を検討することをおすすめします。

2) ブリーダープラグの不具合

ブリーダープラグが正しく取り付けられていない、または汚れていると、フルードが流れないことがあります。プラグを清掃し、再度取り付けてからエア抜き作業を行うと効果的です。

3) エア抜きが不完全

エアが完全に抜けていない場合、フルードが流れません。エア抜き作業を何度も繰り返すことで、最終的にエアが抜け、フルードがキャリパまで届きます。

5. まとめと注意点

BMW R1100RSのブレーキオーバーホール後のフルード充填作業には、いくつかの重要なポイントがあります。特にABSユニットのエア抜き作業をしっかりと行うことが必要です。また、手動式の真空ポンプやブリーダープラグの不具合も原因となることがあるため、これらも確認しましょう。

正しい手順で作業を行うことで、フルードがキャリパまで届き、ブレーキが正常に機能するようになります。作業に自信がない場合は、専門のメカニックに相談することをおすすめします。

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