車検時に整備士がリアブレーキドラムや足回りに施すシャシーブラック塗装。見た目の美しさや防錆効果の面で非常に有効ですが、半年程度で錆が浮いてくるケースも少なくありません。この記事では、特にクロカン系車両のような過酷な使用環境でもシャシーの美観と防錆性を保つための実践的な対策を紹介します。
シャシーブラックとは何か?
シャシーブラックは車体下部や足回りなどに使われる黒色の防錆塗料で、主に防錆と美観維持を目的として使用されます。施工は整備工場で行われることが多く、車検時の追加整備として施されるケースが多いです。
ただし、この塗料は紫外線や水、泥、塩分といった外的要因により劣化しやすく、長期的な耐久性には限界があります。
なぜシャシーブラックは半年程度で錆が出るのか?
クロカン系車両は未舗装路や雪道、ぬかるんだ地面などを走る機会が多く、車体下部に泥や水が頻繁に付着します。これにより塗膜の下に湿気が溜まりやすくなり、塗装の劣化や剥離が早まることがあります。
また、リアブレーキドラムは高温になる部位であり、熱による塗料の劣化も要因の一つです。
美観と防錆を長持ちさせるための実践的な対策
- 定期的な下回り洗浄:高圧洗浄機などで泥や塩分をしっかり落とすことで、塗膜の劣化を防ぎます。
- 半年ごとの再塗装:劣化が見られる場合は、DIYまたは整備工場で再塗装を依頼しましょう。耐熱性のある塗料を使用するとより効果的です。
- 塗装前の脱脂処理:再塗装時には油分や汚れを完全に除去することで、塗膜の密着性が向上します。
おすすめの補助製品
防錆スプレー:シャシー塗装後に「透明タイプの防錆スプレー」を上塗りすることで、塗装の寿命を伸ばすことができます。
耐熱塗料:リアブレーキドラムには耐熱性のある黒系の塗料(例:キャリパーペイントなど)を選ぶことで、剥がれにくくなります。
実例:クロカンユーザーの防錆対策
あるジムニーオーナーは、車検時に施工されたシャシーブラックの上から月1回で「防錆ワックス」を重ね塗りしていました。その結果、1年経過しても大きな錆の発生はなく、下回りの見た目も良好に保てたそうです。
また、スノーエリア在住のランドクルーザーオーナーは、冬期だけ「下回りコーティング(防錆オイル系)」を施工しており、融雪剤の影響を最小限に抑えられたと語っています。
まとめ:シャシーブラックは「施工後の手入れ」で差が出る
車検時のシャシーブラック塗装は錆防止に効果的ですが、自然環境や使用条件によっては数ヶ月で劣化してしまうこともあります。特にクロカン系車両は使用環境が過酷なため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
美観と防錆性を維持するには、施工後の洗浄や補助塗装の継続が重要です。少しの手間で車を長く綺麗に保つことができるので、ぜひ実践してみてください。
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