シグナスX(4型)オーナーの中には、純正ベルトの選択に悩む方も多いのではないでしょうか。特に、旧型(2JS)用のベルトと現行(5S9)用のベルトでは、わずかな違いが思わぬトラブルを引き起こすことがあります。本記事では、実際に発生した事例をもとにその原因や対策を解説します。
シグナス4型における純正ベルトの違い
シグナスXはモデルチェンジのたびに駆動系パーツの仕様も微妙に変化しており、4型以降の純正ベルトは5S9(幅21mm)、旧型は2JS(幅22mm)が使用されています。
一見、1mmの違いに見えても、駆動系の設計に合わせた寸法となっているため、誤ったベルトの装着は異常振動や干渉の原因となります。
2JSベルトを使った場合に発生するトラブル
実際の事例では、メルカリ等で購入した新品2JSベルト(幅22mm)を4型に装着したところ、アイドリング中に駆動系が暴れ、クランクケースに接触する現象が発生しました。
WR(ウエイトローラー)やプーリーには異常がなく、ベルトを5S9に戻したところ症状は改善。これにより、ベルト幅や製造精度の影響で干渉が起きていたと考えられます。
パチモンや粗悪品のリスク
近年、ネットフリマサイトや格安通販では、純正品と称するベルトが流通していますが、一部にはコピー品や粗悪なノーブランド品も含まれています。
純正ラベルが貼られていても製造精度が悪く、寸法公差が大きいものも。信頼できる販売元(正規取扱店やメーカー公式)からの購入が重要です。
ベルト選びの注意点とチェックポイント
- 4型以降は必ず5S9(21mm)を使用
- 「2JS流用でトルクが上がる」といった話は都市伝説的な要素も
- 購入時は型番・製造元・パッケージの確認を徹底
- 取り付け後の異音や振動に敏感になる
特に注意したいのは中古や個人売買での入手品。新品未使用とされていても、保管環境や製造ロットにより変形しているケースもあります。
社外ベルトを使いたい場合の対処法
信頼性のある社外品(キタコ、デイトナ、KN企画など)であれば選択肢としてアリです。ただし、純正プーリーとの相性や長さ、幅の指定を確認のうえ選定しましょう。
また、トルクカムやクラッチシューの状態にも影響されるため、ベルト交換時には総合的な駆動系のチェックも推奨されます。
まとめ:正しいベルト選びで快適な走行を
シグナス4型に旧型ベルトを装着したことで発生したトラブルは、ベルト幅と品質の問題が重なったものと考えられます。ベルトは見た目が似ていても、車体ごとの最適設計がされているため、安易な流用や格安品の使用はリスクが伴います。
安心して走行を楽しむためには、適合パーツを信頼できるルートで購入し、装着時の違和感にも敏感に対応することが重要です。
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