1977年ショベルヘッドのポイント点火で点火タイミングが合わない理由と調整のコツ

車検、メンテナンス

1977年式ハーレー・ショベルヘッド(ポイント点火)で、圧縮上死点前35°のフル進角設定時に火花が不安定なトラブルはよくあります。この記事では、ポイント点火特有の構造と調整方法を整理し、安心して点火タイミングを決められる内容をお届けします。

ポイント点火とは?構造を知ることが調整の第一歩

ポイント式点火は、カムにセットされたヒールとライダーと呼ばれる突起が回転しながらポイント(接点)を開閉し、コンデンサーとコイルによって火花を飛ばすメカニズムです。

このポイントの開閉タイミング(=点火時期)が、走行フィールや始動性に直結します。

圧縮上死点前35°の意味と実際の合わせ方

圧縮上死点前35°は通称「フル進角」で、効率よく燃焼させる理想的な点火タイミングの基準です。

しかし、ポイントプレートをひっくり返してフル進角設定しても“遠く位置で開かない”(火が飛ばない)場合があるため、まずは圧縮上死点(TDC)でポイントが開くように調整するのが近道です。

具体的な調整ステップと確認ポイント

以下の手順でポイントの動きを追い、正常な点火タイミングを確認します。

  1. 圧縮上死点(TDC)にクランクを合わせる。
  2. ポイントプレートを少しずつ回してポイントが開く位置を探す。
  3. 火花が飛ぶか確認し、開き始めのギャップが適切か測定。
  4. フル進角(TDC前35°)に期待値を合わせる。

もしフル進角の位置でポイントが開かない時は、ポイントプレートを少し前にずらしながら調整すると、その誤差が埋まります。

バックファイヤーの原因と対策

TDCで合わない状態でポイント位置を強引にずらすと、点火が遅れバックファイヤーが起こります。

そのため、ポイントがしっかり開閉してからフル進角で火花が飛ぶ位置に微調整(ポイントプレートの移動)するのが王道です。

ポイント・コンデンサーの消耗もチェックしよう

1977年式は経年によりポイント間隙やコンデンサー容量が劣化している場合があります。調整前に以下を確認してください。

  • ポイントギャップ:約0.35mmが適正。
  • ポイントの清掃やヤニ取り。
  • コンデンサー交換で電気的特性を正常化。

消耗品をリフレッシュすることで、調整しやすく、安定した点火が得られます。

まとめ:TDCで合わせてからフル進角へ!迷わない手順

ポイント調整は焦らず段階的に進めることが大切です。まずTDCで火花が飛ぶように合わせ、その上でフル進角35°に微調整しましょう。

ポイントプレートを無理に回さず、必要に応じてポイント・コンデンサーの交換も行うことで、
安定した点火と快適な始動・走行フィールが手に入ります。

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