中古スポーツカーとして人気の高いトヨタ86とマツダRX-8。どちらも走る楽しさを味わえる車ですが、購入後の維持費にも大きな違いがあります。今回は、金銭面を重視して選びたい方向けに、両車の維持費、燃費、そしてコスト差をわかりやすく解説します。
燃費で比較:レシプロ vs ロータリー
トヨタ86は水平対向エンジンを搭載し、平均燃費は約11~13km/L。一方、RX-8はロータリーエンジンで燃費が非常に悪く、実燃費は6~8km/L程度にとどまります。
たとえば年間10,000km走行した場合、レギュラーガソリンで計算すると、86は約11万円、RX-8は約19万円と、年間で8万円近い差が出ることもあります。
税金と自動車保険の違い
自動車税は排気量で決まります。86は2.0Lで年間39,500円。RX-8も同じく2.6L未満扱いで同額ですが、グレードによって差異があります。また、RX-8は旧型車のため、13年以上経過した車両であれば重課税(45,400円)になることもあります。
保険料に関しても、86の方が新しめの車種であり、安全装備の充実により保険料が若干割安になる傾向があります。RX-8は事故率の高さや修理費の高騰により、若干高くなるケースがあります。
修理・部品代で見る維持費の実情
RX-8の最大の懸念点は、ロータリーエンジンの特殊性です。エンジンオーバーホールや冷却系トラブルが起きやすく、修理代が高額になることがあります。
一方、86はエンジンパーツの流通が多く、整備工場でも扱いやすいため、メンテナンス費用は比較的安価です。中古部品も豊富で、トラブル対応もしやすいというメリットがあります。
車両価格から見た初期コストの違い
今回の例では86が62万円、RX-8が40万円と約22万円の差があります。初期費用はRX-8が有利に見えますが、維持費・修理費で数年以内にその差を埋める可能性があります。
たとえば、RX-8のロータリーエンジンに問題が発生すれば、30万~50万円以上の出費も考えられるため、長期的には86の方が安く済むことも少なくありません。
こんな人には86がおすすめ
- 維持費を抑えたい人
- 信頼性重視の人
- 通勤や日常の使用頻度が高い人
トヨタの部品供給体制や整備性の高さは、日常的に使用する上で非常に安心です。
RX-8を選ぶなら知っておくべきこと
- デザインや走りの個性を重視する人向け
- 年間走行距離が少ない、サブカーとして乗る人
- 車に詳しく、DIY整備ができる人
RX-8の魅力は何といってもロータリーエンジンと個性的なスタイリングです。ただし、年式的にトラブルが発生しやすいため、メンテナンスに前向きな姿勢が求められます。
まとめ:長く安く乗るなら86、趣味性ならRX-8
維持費を抑えて日常使いしたいならトヨタ86がおすすめです。信頼性が高く、燃費もよく、部品調達も容易です。
一方で、RX-8は個性と楽しさにあふれたクルマですが、維持費はかさみがちです。コストよりも走りやデザインに価値を見いだす方には適しています。
どちらを選ぶにせよ、ライフスタイルと使用頻度、予算を冷静に見極めることが大切です。
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