かつて“キング・オブ・マッハ”とも称されたカワサキの名車、マッハシリーズ。その中でも「マッハ350(SS350)」と「マッハ750(H2)」は、それぞれ異なる魅力を持ち、今なお多くのファンを惹きつけています。この記事では、それぞれの特性や維持費、乗り味の違いについて深掘りし、再び所有を考えている方や購入を検討中の方にとっての参考になる情報をまとめています。
マッハ350と750の基本スペック比較
マッハ350は2スト3気筒・346ccで、扱いやすさと軽快なフィーリングが魅力。一方でマッハ750は750ccのモンスターツイン。70年代当時最速といわれる加速性能を誇ります。
モデル | 排気量 | 最高出力 | 車両重量 |
---|---|---|---|
マッハ350 (SS350) | 346cc | 45ps | 約150kg |
マッハ750 (H2) | 748cc | 74ps | 約190kg |
スペックからもわかる通り、750の方が圧倒的なパワーとトルクを持ちつつ、重量増により取り回しには慣れが必要です。
実際の乗り味:暴力的な加速vs扱いやすさ
マッハ750は「ゼロヨン最速」として恐れられた存在。アクセルを開ければすぐにホイールスピンし、直線加速は凶悪とも言えるレベルです。特に2スト特有の唐突なパワーバンドが「乗り手を選ぶ」といわれる理由。
一方でマッハ350は軽量で扱いやすく、街乗りや峠でのコントロール性に優れます。エンジンも高回転型で回す楽しさがあり、2スト特有のサウンドや振動を堪能できる「ちょうどいいマッハ」として人気です。
維持費・部品供給の現実
マッハ750はパーツが希少かつ高額になってきており、エンジンオーバーホールやクランク周りのメンテナンス費用も高騰しています。消耗部品も含め、1回の整備で数十万円というケースも。
一方マッハ350は比較的パーツ供給が安定しており、維持費の面では750より現実的です。とはいえ2スト特有の混合オイル代や定期的なキャブ調整などは両車共通です。
マッハをセカンドバイクにするという選択
24歳で車のドリフトも楽しんでいる方にとって、マッハ750は「持て余す」という感覚が出る可能性があります。維持費のダブルパンチを考えると、軽快で維持も現実的なマッハ350をセカンドバイクとして所有する選択肢は非常に現実的です。
また、750は「乗る」よりも「所有する楽しみ」や「音と存在感」を重視するバイクとも言えるでしょう。
オーナー経験談:実際に両方乗った人の声
筆者自身もかつてH2(750)を所有し、その爆発的な加速と音に毎回驚かされましたが、日常では持て余し気味に。対してSS350は街乗りからツーリングまで万能で、2ストらしい軽快さがクセになります。
整備性も350の方が格段に良く、部品探しのストレスが少ないため、趣味として長く楽しむには向いています。
まとめ:どちらが正解というより「どう楽しむか」
マッハ750は“究極の刺激”を求めるライダーにとっては唯一無二の存在。一方マッハ350は“ちょうどいい2ストの刺激”を提供してくれる名車です。
維持費や実用性を考えるなら350、もう一度「本物の衝撃」を体験したいなら750。ライフスタイルや今後の使い方に応じて選ぶのがベストでしょう。
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