近年、自動車業界では大規模な構造改革が進行しており、特に日産自動車の大規模なリストラが注目を集めています。一方で、同じアライアンスに属する三菱自動車の動向についても関心が高まっています。この記事では、三菱自動車のリストラ状況や今後の展望について、日産との比較を交えながら解説します。
日産自動車の大規模リストラ
2024年、日産自動車は世界で9,000人の人員削減と生産能力の20%削減を発表しました。これは、米国と中国での販売不振による収益悪化が主な要因とされています。また、提携先である三菱自動車の持ち株34%のうち10%を売却することも発表されました。
さらに、2025年5月には「Re:Nissan」と題した経営再建計画を発表し、2万人の人員削減と7工場の閉鎖を行うなど、より大胆なリストラ策を打ち出しています。
三菱自動車の構造改革とリストラ
三菱自動車は、固定費削減のため人員削減を進めており、新規採用の抑制や希望退職制度を実施しています。削減規模は明らかにされていませんが、従業員の報酬制度の見直しを含めて、間接員の労務費を3年間で15%削減する方針です。
また、欧州市場からの事実上の撤退や、国内販売体制の見直しなど、事業の選択と集中を進めています。
三菱自動車の今後の展望
三菱自動車は、高収益が見込まれるASEAN市場に事業を集中する方針を掲げています。タイでの「アウトランダーPHEV」の現地生産・販売や、ベトナムでの新工場建設など、生産・販売体制の拡充を進めています。
このように、三菱自動車は得意分野に経営資源を集中することで、規模は小さくても収益力の高い自動車メーカーを目指しています。
まとめ
日産自動車が大規模なリストラを進める中、三菱自動車も構造改革を進めていますが、そのアプローチは異なります。三菱自動車は、事業の選択と集中を進めることで、持続可能な成長を目指しています。今後の動向に注目が集まります。
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