ディーゼルエンジン搭載車は燃費性能やトルクの強さで人気がありますが、特にマツダのSKYACTIV-Dに関しては、煤(すす)の蓄積によるトラブルが中古車市場でも注目されています。この記事では、中古で購入したディーゼル車に煤除去作業を実施した場合の効果や注意点、実際の体験談などを踏まえて解説します。
マツダディーゼルにおける煤蓄積の問題
マツダのクリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」は、DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)による排気ガス浄化技術を採用しています。このDPFに煤が蓄積されると、エンジン性能の低下や警告灯の点灯、最悪の場合はエンジン停止などのトラブルに発展します。
中古車市場に出回るディーゼル車の中には、この煤の蓄積が進んだ車両があり、前オーナーが対応できず手放したというケースも存在しています。
煤除去作業とは?その方法と費用の目安
煤除去には主に以下の3つの方法があります。
- DPFクリーニング(強制再生または取り外して洗浄)
- EGR(排気ガス再循環装置)の洗浄
- 吸気系統やインテークマニホールドの清掃
費用は工場や車種、煤の蓄積量によりますが、DPFクリーニング単体であれば2〜5万円前後、複合的に清掃する場合は10万円を超えることもあります。
煤除去後の使用感とトラブル回避のポイント
実際に煤除去作業を施したユーザーからは「アクセルレスポンスが改善された」「DPF再生回数が減った」という報告が多く見られます。一方で、再発を防ぐためには、以下の点に注意することが重要です。
- 短距離・低速走行を避け、適度に高回転を使用する
- エンジンが十分に暖まる走行を定期的に行う
- 定期的な点検・清掃を行う整備工場を確保する
特に都市部のチョイ乗り中心の使い方では再び煤が蓄積しやすくなるため、走行環境の見直しも必要です。
中古車選びでチェックすべきポイント
マツダのディーゼル中古車を選ぶ際には、以下のような点を確認しましょう。
- DPF再生の履歴(OBDスキャナでの確認が可能)
- アイドリング時や加速時の黒煙の有無
- メンテナンス履歴にEGR清掃やDPF再生記録があるか
購入前に信頼できる整備士による診断を受けることで、煤トラブルを抱えた車を避けることができます。
煤の詰まり具合は見えるのか?バラして確認した例
一部の整備工場では、実際にインテークマニホールドやDPFを取り外して確認した例もあり、「指でこすれば真っ黒になるほど」「インテークポートが狭まっていた」という状態も報告されています。
写真や動画で状態を見せてくれる整備工場もあるため、施工を依頼する際には事前に相談するのがおすすめです。
まとめ:煤除去で延命は可能だが、予防がカギ
マツダのディーゼル車は性能と経済性のバランスに優れた車ですが、煤トラブルには十分な注意が必要です。煤除去作業によって不具合の改善は可能であり、適切に処置された車であれば中古でも長く使用できます。
ただし、再発リスクを避けるためにも、日頃の運転習慣やメンテナンス体制を整えることが重要です。中古車購入後はまず一度、信頼できる整備工場で煤の状態をチェックしてもらうことをおすすめします。
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