2021年式ディフェンダーのヒッチメンバー配線でブレーキ・バックランプが点かない原因|直結配線とトレーラーモジュールを解説

中古車

2021年式のランドローバー・ディフェンダー(L663)にヒッチメンバーとトレーラー用ソケットを後付けした際、ウインカーやスモールは点灯するのに、ブレーキランプやバックランプだけ点灯しないという症状が起こることがあります。

この場合、単純なソケットの結線ミスだけでなく、車両側の電装システムとトレーラー配線の取り出し方を確認する必要があります。現行世代のディフェンダーは電子制御された車両であり、ランドローバー純正のトーイングシステムもテールランプ配線から各ランプの電源を単純に分岐する構成ではなく、専用ハーネスとトウバー・コントロール・モジュールを使用する設計になっています。[ランドローバー公式取付説明書参照]

そのため、ヒッチ本体が正しく装着されていても、電装部分を従来型の車と同じ感覚で直結すると正常に作動しない可能性があります。まずはソケットのピン配列、車両側信号、アース、電源、使用されているトレーラー用モジュールの有無を順番に確認することが重要です。

ディフェンダー純正トーイング配線には専用モジュールが使われる

ランドローバーが公開しているNew Defender用トウバーの取付説明書を見ると、トウバー・ワイヤハーネスだけでなく、専用のトウバー・コントロール・モジュールを荷室側へ取り付ける工程が示されています。さらに専用ハーネスのコネクターとグラウンドポイントを車両へ接続する構成です。[ランドローバー公式・トウバー取付説明書参照]

つまり純正方式では、左右ウインカー、テール、ブレーキ、バックなどのランプ線を探して、それぞれトレーラーソケットへ直接つなぐだけではありません。車両とトレーラーの間に専用の電装システムが入ります。

2021年式ディフェンダーでテールランプからトレーラーソケットへ直接分岐されているのであれば、まず「この車種に適した電装キットで施工されているのか」を施工店へ確認する価値があります。

直結なら必ず点灯しないという意味ではない

ここで注意したいのは、「CAN通信を使う車だからランプ線から分岐すると絶対に電気が出ない」と単純化しないことです。実際には車両の回路構成、LEDランプの制御方式、取り出した場所、接続する負荷などによって症状が変わります。

ウインカーとスモールが現在正常に作動しているなら、少なくともトレーラー側ソケットまで一部の信号は届いていると考えられます。一方、ブレーキとバックだけ出ないのであれば、ソケットのピン違い、車両側で信号を取り出している線の間違い、アース不良、施工方法そのものなど複数の原因が考えられます。

したがって、いきなり部品を交換するより、ブレーキを踏んだ状態とリバースへ入れた状態で、車両側ソケットの該当端子に正常な出力があるかをテスター等で確認するのが切り分けの第一歩です。

まずトレーラーをつながず車両側ソケットを確認する

トレーラー側のランプ不良と車両側の配線不良を分けるため、最初にヒッチ側のメスソケットを確認します。ソケットの規格とピン配置を特定したうえで、ウインカー、スモール、ブレーキ、バックなどを個別に作動させ、対応する端子の出力を確認します。

例えば車両側ソケットでブレーキ信号が出ていなければ、トレーラーのブレーキランプを交換しても直りません。反対に車両側ソケットまで正常に信号が出ているなら、トレーラー側プラグのピン配置、配線、アース、ランプ本体などを調べます。

ウインカーとスモールがソケットの結線を修正したことで点灯するようになったのであれば、ブレーキとバックについても、まずソケット側のピン位置が実際の配線規格と一致しているか再確認することが重要です。

7ピンと13ピンではバックランプの扱いにも注意

トレーラー用コネクターには複数の規格があり、ピン数だけを見て同じ配列だと思い込むことはできません。国内で後付けされるヒッチ配線でも、使用するソケットやトレーラーによって結線方法が異なります。

特にバックランプは、採用している7極ソケットの方式によっては標準的な灯火用端子として用意されていない場合があります。一方、ランドローバー純正のトレーラー・ライティングボードは13ピンISOプラグを採用し、バックランプ、リアフォグ、テール、ウインカー、ブレーキランプを備えると案内されています。[ランドローバー公式アクセサリー資料参照]

そのため「バックランプが点かない」という症状では、そもそも装着されたソケットが何極・何規格で、施工店がどのピンへバック信号を割り当てたのかを確認する必要があります。

専用トレーラーモジュールを使う意味

現代の車両で専用トレーラー電装キットやバイパスリレーが使われる理由の一つは、トレーラーのランプ負荷を車両の灯火回路へそのまま追加しないためです。車両側の灯火信号を入力として検出し、別系統の電源を利用してトレーラー側を点灯させる方式があります。

この方式なら車両側ランプ線には主に信号検出の役割を持たせ、トレーラーのランプを点灯させる電力を別に確保できます。LED化や電子制御が進んだ車では、単純な電源分岐より適した方法になる場合があります。

ただし汎用バイパスリレーとメーカー専用品は同じものではありません。ディフェンダー純正システムでは専用のトウバー・コントロール・モジュールとハーネスが指定されているため、車両機能との連携まで考えるならディフェンダー対応の専用電装キットを使う方法が基本です。

純正システムにはトレーラー灯火を確認する機能もある

ランドローバー純正のトーイングシステムは、単にトレーラーの電球を光らせるだけのものではありません。現行ディフェンダーの純正電動ディプロイアブルトウバーでは、専用のトレーラーライトテスト機能によってリバースライトやブレーキライトなどの作動を確認できると案内されています。[ランドローバー公式参照]

これはディフェンダーにおいてトレーラー電装が車両システムの一部として設計されていることを理解する材料になります。ヒッチメンバーだけ社外品を取り付け、灯火類だけ車両テールから直接分岐する施工とは考え方が異なります。

なお年式や仕様によって必要部品は異なるため、2021年式へ現在販売されている別年式用純正キットをそのまま流用できるとは限りません。VINを伝えて正規リテイラーまたはランドローバーに詳しい専門店へ適合確認を依頼するのが確実です。

ブレーキランプが点かない場合に確認したいポイント

ブレーキだけ点灯しない場合、まず車両本体のブレーキランプが正常に点灯することを確認します。車両側が正常なら、トレーラー配線の入力側、モジュール、出力側、ソケットという順番で調べます。

ソケットを結線し直した履歴がある場合は、ブレーキ線が本当にブレーキ用端子へ接続されているかも重要です。コネクターを正面から見た図と配線側から見た図を取り違えると、左右が反転して別端子へ接続してしまうことがあります。

さらに、テスターで測定した際に無負荷では電圧が確認できても、実際にランプを接続すると正常に作動しないケースもあります。単に「12Vがある・ない」だけではなく、正しいトレーラー電装方式になっているかまで確認する必要があります。

バックランプが点かない場合は車両側の信号取り出しも確認する

バックランプの場合は、リバースへ入れた際にソケットのバック用端子へ出力されるかを確認します。この作業では車両が動き出す危険があるため、パーキングブレーキや輪止めなどを含め、安全を確保した状態で行う必要があります。

バック用端子に何も出ていないなら、ソケットから車両側へ配線をたどり、どこからバック信号を取得しているのか確認します。施工時にそもそもバック線が接続されていない、別の線へ接続している、といった可能性も排除できません。

逆にソケットには正常な出力があるのにトレーラー側だけ点灯しないなら、プラグ側のピン位置、アース、配線断線、ランプ本体を調べるという切り分けができます。

購入店に再施工を依頼するときに確認したい内容

中古車購入店がヒッチメンバーと配線を取り付けた直後から正常に作動していないのであれば、まず施工店へ状態を伝えて点検を依頼するのが合理的です。購入者自身が大幅に配線を変更してしまうと、施工上の問題なのか後から変更したことによる問題なのか分かりにくくなります。

その際は「ブレーキとバックが点かない」と伝えるだけでなく、トレーラー電装はディフェンダー専用ハーネス・モジュールなのか、汎用バイパスリレーなのか、テールランプからの直接分岐なのかを確認すると原因を整理しやすくなります。

また、車両側ソケットの規格、各ピンの割り当て、ヒューズを介した専用電源の有無、アース位置についても施工内容を確認しておくと、別の専門店へ相談するときに役立ちます。

まとめ|2021年式ディフェンダーは単純なテール直結だけで判断しない

2021年式ディフェンダーへヒッチメンバーを装着し、ウインカーとスモールは点くのにブレーキランプとバックランプが点かない場合、まずソケットのピン配置と各端子の出力を確認する必要があります。ウインカー・スモールの結線間違いが実際にあったのであれば、残りの端子についても再確認する価値があります。

一方、ランドローバー純正のトーイングシステムでは、専用ハーネスとトウバー・コントロール・モジュールを使用します。そのため、テールランプから各信号を直接分岐しただけの施工であれば、それが2021年式ディフェンダーに適切な方式なのかを施工店へ確認することが重要です。

正常化するには、車両側ソケットでブレーキ・バックを含む各信号を測定し、ソケット規格とピン配置、アース、配線、モジュールの有無を順番に切り分けます。原因が施工方法にある場合は、ディフェンダー対応の専用トレーラー電装キットへの変更も選択肢です。車両の電子制御系へ影響する可能性があるため、配線を手探りで追加するより、購入店またはランドローバーのトレーラー電装に詳しい専門店で診断してもらうのが確実です。

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