高級車を見ていると、シフトレバー横のレバーではなく、足元にあるペダルを踏んで操作するフット式サイドブレーキを採用していた車種が多く存在します。なぜ高級車ではフット式が好まれたのか、その背景には室内空間の使い方や高級感、車両設計上の理由が関係しています。
高級車でフット式サイドブレーキが採用された主な理由
フット式サイドブレーキが高級車に多かった大きな理由の一つは、車内空間を広く使えることです。通常の手引き式サイドブレーキは運転席と助手席の間に大きなレバーを設置する必要があります。
一方でフット式の場合、センターコンソール周辺にレバーを置く必要がないため、前席中央をすっきりとしたデザインにできます。そのため、高級車らしい広々とした室内や豪華なセンターコンソールを作りやすくなりました。
例えば大型セダンでは、前席の間に収納スペースや高級感のある装飾を配置したい場合が多く、足踏み式の方がインテリア設計の自由度が高かったのです。
高級感を演出するためのデザイン面での理由
高級車では、操作部分の見た目や触れた時の質感も重要視されます。手引き式の大きなレバーは実用的ですが、スポーティーな印象や大衆車らしい雰囲気になることもあります。
フット式サイドブレーキにすることで、運転席周辺をシンプルで落ち着いた雰囲気にでき、革張りのシートや木目パネルなどの高級インテリアとの相性が良くなりました。
特に昔の高級セダンでは、後部座席の乗員を重視した設計が多く、運転席周辺も含めて広く上質に見せることが重要でした。
フット式サイドブレーキには実用的なメリットもあった
フット式はデザインだけでなく、操作性にもメリットがありました。足で踏む方式にすることで、運転中に手を自由に使えるという利点があります。
また、坂道で停車する際などにサイドブレーキを使う場合でも、手をハンドルから大きく離さず操作できる点は便利でした。
さらに、運転席と助手席の間にレバーがないことで、左右への移動がしやすくなるという特徴もあります。大型車や高級車では、このような使い勝手も重視されていました。
なぜ現在は電動パーキングブレーキが増えているのか
近年の高級車では、フット式サイドブレーキも減少し、電動パーキングブレーキを採用する車が増えています。ボタン操作だけでブレーキを作動できるため、さらに室内空間を有効活用できます。
電動化によって自動解除機能やオートホールド機能なども追加できるため、安全性や快適性の向上にもつながっています。
つまり、フット式サイドブレーキは昔の高級車における最適な設計方法であり、現在はその役割を電動パーキングブレーキが引き継いでいると言えます。
フット式と手引き式サイドブレーキの違い
手引き式サイドブレーキは、レバーを手で引くことで強い制動力を得やすく、スポーツカーや運転を楽しむ車では現在でも採用されることがあります。
一方、フット式は室内デザインや快適性を重視した車に向いていました。どちらが優れているというより、車の目的によって選ばれてきた方式です。
例えば、高級セダンでは乗員の快適性や室内の広さが重要視されるためフット式が選ばれ、スポーツモデルでは操作感を楽しめる手引き式が好まれる傾向があります。
まとめ
高級車にフット式サイドブレーキが多かった理由は、単なる流行ではなく、室内空間を広く使えることや高級感のあるデザインを実現しやすかったためです。
昔の高級セダンでは、乗る人の快適性や上質な雰囲気を重視した結果、フット式が多く採用されました。そして現在では、その役割をさらに進化した電動パーキングブレーキが担っています。
サイドブレーキの方式にはそれぞれ特徴があり、その時代の車作りやメーカーの考え方が反映されていると言えるでしょう。


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