2スト単気筒と4スト単気筒インジェクションの燃料ポンプ構造の違いとは?ホースを外すとガソリンが漏れる理由を解説

車検、メンテナンス

2スト単気筒インジェクション車の燃料ホースを外すとガソリンが漏れるのに、4スト単気筒では漏れない──この違いはどこから来るのか?このような構造の違いは、燃料ポンプの設計や圧送方式に深く関係しています。この記事では、構造の違いや漏れの理由について、初心者にもわかりやすく解説します。

2ストインジェクション車と4ストの構造的な違い

一般的に、2ストインジェクション車は燃料供給系がよりシンプルかつコンパクトに設計されており、燃料ポンプがタンクの出口に配置されている場合が多く、ホースを外すと物理的にガソリンが重力で流れ出る構造になっているケースがあります。

一方で、4ストインジェクション車はフューエルポンプ内蔵型+逆止弁付きコネクタを採用していることが多く、ホースを外してもガソリンが逆流しないように設計されています。

燃料ポンプの基本構造と違い

どちらの車両も基本的にはインタンク式の電動燃料ポンプを採用していますが、その設計に違いがあります。

項目 2スト車 4スト車
燃料ポンプ位置 タンク下部に近いことが多い タンク上部 or 中央配置
逆止弁 ない or 簡易構造 あり(チェックバルブ構造)
コネクタ構造 チューブ直結型 クイックリリース型が多い

この構造の違いが、ホースを外したときの燃料漏れの有無に直結しています。

なぜ2スト車でガソリンが漏れるのか?

2ストインジェクション車では、燃料ポンプやフィルターが下部に位置しているケースがあり、タンク内の燃料が重力でそのまま流れ出す構造になっています。

また、チェックバルブ(逆流防止弁)が未装備、もしくは簡素な構造になっていることも多いため、ホースを外すとガソリンが噴き出すように出てくるのです。

4スト車で漏れがないのはなぜ?

多くの4スト車は、燃料ポンプユニットに逆止弁やスプリング内蔵のクイックコネクタが使われており、ホースを外しても燃料ラインが自動的に遮断される仕組みです。

例えば、ホンダのCB125RやヤマハのYZF-R25では、燃料ホースにカプラー式のストッパーが内蔵されており、脱着時にもガソリンは漏れません。

安全なメンテナンス時の注意点

2スト車で燃料ラインを外す作業を行う際は、事前にタンク内のガソリンを減らすか、燃料コックがあれば閉めることが重要です。

また、ガソリンの受け皿やウェス、消火器を用意して、周囲への飛散や引火のリスクを最小限に抑えるようにしてください。

まとめ:燃料ポンプ構造の違いで漏れ方が変わる

2スト単気筒インジェクション車でホースを外すとガソリンが漏れるのは、燃料ポンプの位置や逆止弁構造の有無に起因するものです。一方、4ストインジェクション車は逆流防止機構が整っており、ホースを外しても燃料が漏れないようになっています。

構造の違いを理解したうえで、メンテナンス時には適切な手順と安全対策を講じることが重要です。

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