ブレーキ性能を向上させるために、ブレーキディスク(ローター)の大径化を行うカスタムは多くの車種で行われています。しかし、ローター径が大きくなると純正のバックプレート(ダストカバー)が干渉する場合があり、どのように処理するのか疑問に感じる人も少なくありません。この記事では、ブレーキディスクを大径化する際のバックプレートの対応方法や、純正流用・加工時の注意点について詳しく解説します。
ブレーキディスク大径化でバックプレートが問題になる理由
バックプレートは、ブレーキローターの裏側に装着されている薄い金属製のカバーで、主にブレーキダストや泥、水などがローターへ直接付着するのを防ぐ役割があります。
しかし、純正よりも大きなローターへ変更すると、ローター外周部分が純正バックプレートに接触することがあります。純正サイズを前提に設計されているため、数十mmの大径化でもクリアランス不足になるケースがあります。
例えば、純正ローター径が280mmの車両に300mm以上のローターを装着する場合、ローター外周が広がるためバックプレートの内側部分が干渉しやすくなります。
大径ブレーキ化でよく使われるバックプレートの対応方法
ブレーキディスクを大径化する場合、バックプレートの処理方法はいくつかあります。車種や流用パーツによって最適な方法は変わります。
1. 流用元のバックプレートを使用する
純正流用によるブレーキ強化の場合、流用するキャリパーやローターと同じ車種のバックプレートを使用する方法があります。
例えば、上位グレードやスポーツモデルのブレーキ一式を移植する場合、その車両用のバックプレートも同時に取り付けることで、ローター径に合った形状を利用できます。
2. 純正バックプレートを加工する
流用できるバックプレートが存在しない場合は、純正品を加工する方法が一般的です。
具体的には、干渉する部分を切断したり、外周を広げたりしてローターとのクリアランスを確保します。加工後は切断面の防錆処理を行い、安全性を確保することが重要です。
実際のカスタムでは、バックプレートの一部をカットしてそのまま使用するケースも多くあります。バックプレートはブレーキを固定する主要部品ではないため、必要な範囲で加工されることがあります。
3. バックプレートを取り外す
競技用途やサーキット走行を目的とした車両では、バックプレートを取り外す場合もあります。
ただし、バックプレートを外すと水や砂、ブレーキダストなどが直接ブレーキ周辺へ入りやすくなります。街乗り中心の車両では、取り外しよりも加工して残す方法が推奨されることが多いです。
純正流用でブレーキを大径化する場合の注意点
純正流用の場合は、ローターやキャリパーだけではなく、バックプレートやハブ周辺の適合も確認する必要があります。
見た目が同じようなブレーキ部品でも、取り付け位置やローターのオフセットが違う場合があります。そのため、単純にローター径だけを合わせても正常に装着できないことがあります。
例えば、上位グレード用のキャリパーを流用する場合でも、キャリパーブラケットの位置やローターの厚みが違えば、バックプレート以前に取り付け自体が成立しないケースがあります。
バックプレート加工時に確認すべきポイント
バックプレートを加工する場合は、単純に干渉部分を削るだけではなく、ローターとの距離を確認することが重要です。
確認するポイントとして、ローターが回転した時に接触しないか、石や異物が入りやすくならないか、加工部分が錆びないかなどがあります。
また、ブレーキは安全に直結する部分なので、加工後は低速走行で異音や振動がないか確認し、問題がないことを確認してから通常走行へ移行することが大切です。
大径ブレーキ化ではローター以外のバランスも重要
ブレーキ性能を高める目的でローターを大きくする場合、ローター径だけを見るのではなく、キャリパー容量やパッド、タイヤ性能とのバランスも重要になります。
大径ローターを装着しても、キャリパーやパッドが対応していなければ期待した制動力が得られない場合があります。
例えば、街乗り車であれば純正上級グレードのブレーキ流用がバランスの良い選択になることも多く、サーキット走行では冷却性能や耐熱性まで考慮したシステム構築が必要になります。
まとめ
ブレーキディスクを大径化する際のバックプレート処理は、車両や流用する部品によって方法が変わります。
純正流用の場合は流用元のバックプレートを使用する方法があり、適合品がない場合は純正バックプレートを加工して対応するケースが一般的です。
バックプレートは目立たない部品ですが、ブレーキ周辺を保護する重要な役割があります。大径ブレーキ化を行う際は、ローターやキャリパーだけでなくバックプレートの処理まで含めて、安全性を考えたカスタムを行うことが大切です。


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