18歳でバイク免許を取ろうとすると、「今買う予定なのは110ccだけれど、将来は大型バイクに乗りたい。それなら最初から大型二輪免許を取るべきか、それとも普通二輪から始めるべきか」と迷うことがあります。さらに翌年から就職予定なら、学生のうちに時間を使って取得した方がよいのかも重要な判断材料です。
結論から整理すると、18歳なら法律上は大型自動二輪免許を取得できます。一方、110ccのバイクを運転するだけなら大型二輪免許までは必要なく、小型限定普通二輪免許、普通二輪免許、大型二輪免許のいずれでも運転できます。将来大型車に乗る意思が強く、費用と教習時間を確保できるなら最初から大型二輪を取る選択肢もありますが、普通二輪から段階的に取得する方法にも大きなメリットがあります。
また生活保護を受給している場合は、「110ccだから自由に購入して問題ない」と一律には言えません。125cc以下のオートバイについて生活保護制度上一定の取扱いはありますが、購入資金や保有目的、維持費、就労との関係など個別事情があるため、購入・教習所契約の前に担当ケースワーカーへ確認することが重要です。
- 18歳なら普通二輪だけでなく大型二輪免許も取得できる
- 110ccに乗るだけなら小型限定普通二輪でも足りる
- 普通二輪から大型二輪へ進むと教習時間が大幅に短くなる
- 免許なしから大型二輪へ直接行くメリット
- 普通二輪から始めるメリットもかなり大きい
- 直接大型と普通二輪経由では必要時間がどう違う?
- 社会人になってからでも二輪免許は取れる
- 12月から通うなら卒業までの日程を先に確認する
- 生活保護中でも110ccバイクが一律禁止というわけではない
- 110ccを買う前にケースワーカーへ相談するのが安全
- 大型二輪免許の教習費を生活保護から必ず出してもらえるわけではない
- 今乗るのが110ccなら普通二輪がバランスのよい選択になりやすい
- 「絶対に大型へ乗る」と決めているなら直接大型もあり
- 具体例|まず110ccで通勤する18歳なら普通二輪でも十分
- 具体例|卒業後すぐ大型車を買う予定なら直接取得も合理的
- 18歳で大型二輪免許を取ってもすぐ高速道路で二人乗りできるわけではない
- 免許より先に110ccの維持費も計算しておく
- まとめ|今110ccなら普通二輪が堅実、将来大型が確実なら直接大型も選べる
18歳なら普通二輪だけでなく大型二輪免許も取得できる
大型自動二輪免許の受験資格は18歳以上です。普通自動二輪免許は16歳以上なので、18歳であれば年齢条件だけを見ればどちらも選択できます。大阪府警も、大型二輪免許は18歳以上、普通二輪免許は16歳以上と案内しています。[参照:大阪府警「大型二輪・普通二輪免許」]
自動車の大型免許には普通免許の保有期間などの条件がありますが、大型自動二輪免許について「普通二輪を何年間持っていなければならない」という受験資格はありません。そのため18歳で、二輪免許を一つも持っていない状態から大型二輪を目指すこと自体は制度上可能です。
ただし、すべての指定自動車教習所が「免許なしから大型二輪」の入校を受け付けているとは限りません。安全面や教習方針から普通二輪免許取得者だけを大型二輪コースの対象にしている学校もあるため、候補の教習所へ事前確認が必要です。
110ccに乗るだけなら小型限定普通二輪でも足りる
110ccのバイクは125cc以下なので、運転に必要な免許としては「小型限定普通二輪免許」で足ります。もちろん普通二輪免許や大型二輪免許でも運転できます。
| 免許 | 運転できる二輪車 | 110cc |
|---|---|---|
| 原付免許 | 原付免許で運転可能な範囲 | 不可 |
| 小型限定普通二輪 | 125cc以下 | 可 |
| 普通二輪 | 400cc以下 | 可 |
| 大型二輪 | 排気量制限なし | 可 |
したがって「今すぐ110ccに乗る」ことだけが目的なら、小型限定免許が最短ルートになります。しかし近い将来250ccや400ccにも乗りたいなら普通二輪、最終的に400ccを超える車種へ乗ることがほぼ決まっているなら大型二輪まで視野に入れる、という考え方ができます。
普通二輪から大型二輪へ進むと教習時間が大幅に短くなる
免許を持っていない状態から指定教習所でMT普通二輪を取得する場合、一般的な最低教習時限は技能19時限・学科26時限です。一方、免許なしからMT大型二輪を取得する場合は技能36時限・学科26時限となります。日本二輪車普及安全協会の教習時限数早見表でも同じ基準が示されています。[参照:日本二輪車普及安全協会「教習時限数早見表」]
これに対し、すでに普通二輪免許を持っている人が大型二輪へステップアップする場合は、MTなら技能12時限が基準で、学科は免除されます。つまり普通二輪を先に取得すると、大型車の教習では基礎部分をかなり省略できます。
「普通二輪19時限+大型12時限=31時限だから、直接大型の36時限より短い」と単純比較したくなりますが、普通二輪と大型二輪を別々に取得すると、それぞれ入学金や検定料などが発生する場合があります。総費用は教習所によって異なるため、実際の料金表で比較する必要があります。
免許なしから大型二輪へ直接行くメリット
最初から大型二輪免許を取得する最大のメリットは、免許区分として二度取りする必要がなくなることです。一度取得すれば、110cc、250cc、400cc、1000cc超など排気量に関係なく二輪車を選べます。
将来確実に大型へ乗る予定があり、学生など時間に余裕のある時期なら、一気に取得してしまう考え方には合理性があります。社会人になってから毎週教習所へ通うより、自由時間の多い時期に済ませた方が楽なケースもあります。
また一つの教習所で直接大型コースを卒業できれば、「普通二輪を取った後、また大型コースに申し込み直す」という手間もありません。
普通二輪から始めるメリットもかなり大きい
一方、初めて二輪車へ乗る人にとっては、普通二輪から始めるメリットもあります。教習車は大型二輪より軽く、小柄な人やバイク未経験者でも取り回し、一本橋、スラローム、急制動などの基本操作を習得しやすい傾向があります。
普通二輪免許を取ったあと、実際に110ccのバイクで公道を走れば、発進停止、交差点、雨天、高速ではない一般道路での交通状況などを経験できます。そのうえで大型教習へ進めば、車両操作だけでなく交通感覚も身についた状態になります。
特にバイク未経験で「大型に乗るのは将来的な目標」という段階なら、普通二輪→実際に110ccで経験→大型二輪という順番は非常に堅実です。
直接大型と普通二輪経由では必要時間がどう違う?
免許を何も持っていない場合の代表的な最短時限を比較すると、次のようになります。
| 取得ルート | 技能教習 | 学科教習 |
|---|---|---|
| 普通二輪を直接取得 | 19時限 | 26時限 |
| 大型二輪を直接取得 | 36時限 | 26時限 |
| 普通二輪取得後に大型二輪 | 大型部分は12時限 | 大型部分は0時限 |
例えば新居浜自動車教習所では、免許なしから普通二輪MTが技能19時限・学科26時限、大型二輪MTが技能36時限・学科26時限、普通二輪免許を持つ人の大型二輪MTが技能12時限と案内されています。[参照:新居浜自動車教習所「コース・料金表」]
ただしこれは最低教習時限です。技能が基準へ達しなければ補習が追加されるため、誰でもこの時間だけで卒業できると保証されるわけではありません。
社会人になってからでも二輪免許は取れる
就職したら二輪免許が取れなくなるわけではありません。夜間教習、土日教習を実施している自動車学校は多く、仕事をしながら取得している人もいます。
例えば平日は仕事の後に1時限、休日に数時限という通い方も可能です。ただし、技能予約が取りにくい繁忙期や、残業が多い職場では卒業まで数か月かかることもあります。大型二輪を免許なしから始める場合は最低でも技能36時限あるため、予定管理の負担はそれなりに大きくなります。
そのため、現在まとまった時間があり、費用面にも問題がなく、教習所の予約が取れるなら「社会人になる前に取得する」という考え方にはメリットがあります。ただし焦って大型を選ぶ必要はなく、普通二輪だけ先に取って大型は就職後という方法でも十分です。
12月から通うなら卒業までの日程を先に確認する
12月ごろから教習を始める場合は、地域によって冬季の二輪教習状況が大きく違います。積雪地域では冬の二輪教習を停止する学校もありますし、都市部でも年末年始休業があります。
さらに2~3月は進学・就職前に自動車免許を取る人が増え、教習所が混雑しやすい時期です。「12月に入校すれば春までに必ず大型が取れる」とは限らないので、申し込み前に卒業までの予約見込みを聞いておくべきです。
大型二輪を直接取るなら36時限の技能教習が必要になるため、「来年4月までに必ず取得したい」と期限が決まっている場合は、短期プランの有無も含めて早めに相談するとよいでしょう。
生活保護中でも110ccバイクが一律禁止というわけではない
生活保護では資産の活用が原則ですが、125cc以下のオートバイについては制度上の取扱いが自動車とは同じではありません。厚生労働省の生活保護実施要領では、保有が認められた125cc以下のオートバイや原動機付自転車について、通勤・事業利用に伴う燃料費、修理費、自賠責保険料、一定の任意保険料、軽自動車税などを必要経費として扱える場合が示されています。[参照:厚生労働省「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」]
また、就労に必要な自転車や原動機付自転車を購入する場合について、職業に必要不可欠で社会通念上ふさわしい購入費であり、収入増加につながるなど一定の条件を満たせば、必要経費として認定できる取扱いも示されています。[参照:厚生労働省「実施要領 問23」]
ただし、これは「生活保護受給者なら110ccを自由に買ってよい」という意味ではありません。購入資金の出所、車両価格、利用目的、保険料や維持費をどう負担するかなど、世帯ごとの状況によって確認が必要です。
110ccを買う前にケースワーカーへ相談するのが安全
特に生活保護受給中に新しくバイクを購入する予定なら、契約してから報告するより、購入前に福祉事務所の担当ケースワーカーへ相談する方が安全です。
その際には「来年就職予定で通勤に使用する」「購入予定は110ccで価格はいくら」「自賠責・任意保険・税金・ガソリンなどの維持費をどう負担する予定か」と具体的に説明すると判断を受けやすくなります。
来年から就職することが決まっているなら、バイクが通勤や就労継続に必要なのかという点も重要な材料になります。生活保護制度は個別判断の部分があるため、インターネット上の「125ccまでなら絶対OK」という情報だけで購入を決めるのは避けた方がよいでしょう。
大型二輪免許の教習費を生活保護から必ず出してもらえるわけではない
生活保護には「生業扶助」があり、厚生労働省は就労に必要な技能の修得などにかかる費用を一定範囲で支給する制度を設けています。実施要領でも、生計の維持に役立つ仕事へ就くため必要な技能を修得する経費について、実態を確認したうえで技能修得費を認定するとしています。[参照:厚生労働省「生活保護制度」]
また、就労に役立つ技能として自動車運転免許等の取得経費が考慮される仕組みもあります。[参照:厚生労働省「生活保護法による保護の実施要領」]
しかし「将来趣味で大型バイクへ乗りたい」という理由だけで大型二輪教習費が公費負担になるとは限りません。就職に必要な資格なのか、普通二輪や小型限定で目的を達成できるのか、費用が妥当かなどが判断材料になります。教習費をどの資金から出す予定なのかも含め、契約前に確認しましょう。
今乗るのが110ccなら普通二輪がバランスのよい選択になりやすい
免許なしの18歳で、初めてのバイクが110cc、大型車は「いつか乗りたい」という段階なら、普通二輪MT免許はかなりバランスのよい選択肢です。
110ccはもちろん、将来125ccを超える150cc、250cc、400ccまで乗ることができます。実際に数年間バイクへ乗った後、「やはり大型に乗りたい」と思った時点で大型教習を12時限程度受けてステップアップできます。
大型バイクへの興味が変わったとしても、普通二輪なら日常用途には十分な範囲をカバーできます。最初から高額な大型教習費を支払う必要がないこともメリットです。
「絶対に大型へ乗る」と決めているなら直接大型もあり
反対に、すでに欲しい大型車種が具体的に決まっていて、大型二輪に乗る意思が強く、教習費用も自分で適切に用意でき、教習所も免許なしからの大型コースを受け付けているのであれば、最初から大型二輪を取得する方法も十分ありです。
学生のうちに36時限の技能教習と学科を終わらせれば、就職後に改めて教習所へ通う必要がありません。時間の余裕を優先するなら合理的です。
ただし、直接大型を選ぶ理由を「どうせなら上位免許の方がお得」という一点だけにする必要はありません。大型教習車は重量があり、初めての二輪操作として苦戦する人もいます。教習時間の追加が発生すれば費用も増えます。
具体例|まず110ccで通勤する18歳なら普通二輪でも十分
例えば春から社会人になり、110ccのカブ系バイクで通勤する予定だとします。大型バイクを購入できるのは就職して収入が安定してから数年後、と考えている場合です。
この条件なら、今は普通二輪免許を取り、110ccで公道経験を積む方法が現実的です。将来大型を買える状況になったときに大型二輪教習へ進めば、普通二輪所持者なら必要技能時限も大幅に少なくなります。
特に生活保護受給中であれば、今すぐ必要でない大型免許へ多額の費用をかけるより、就職・生活基盤を優先し、収入が安定してから大型へステップアップする考え方にも合理性があります。
具体例|卒業後すぐ大型車を買う予定なら直接取得も合理的
一方、就職先も決まり、生活保護終了後に十分な収入を得られる見込みがあり、具体的に大型バイクを購入する計画がある場合には、時間のある今のうちに大型二輪免許を直接取得する価値が高くなります。
社会人になると仕事の繁忙期、残業、休日出勤などで予定どおり教習所へ通えないことがあります。現在まとまった自由時間が取れるなら、免許取得だけ済ませておくことで将来の選択肢は広がります。
ただし大型バイクそのものを生活保護受給中に購入・保有する話とは別です。免許を取得できることと、高価な大型バイクを生活保護制度上保有できることは同じ問題ではありません。
18歳で大型二輪免許を取ってもすぐ高速道路で二人乗りできるわけではない
大型二輪免許を取得すると排気量制限なく運転できますが、免許取得直後からすべての二人乗りが可能になるわけではありません。道路交通法上、一般道路での二人乗りには大型二輪または普通二輪免許を受けていた期間が通算1年以上必要です。
高速道路で二人乗りをするには、20歳以上かつ大型二輪または普通二輪免許を受けていた期間が通算3年以上必要です。そのため18歳で大型免許を取得しても、すぐ高速道路でタンデムできるわけではありません。
逆にいえば、18歳のうちから二輪免許を取得しておけば、この免許保有期間を早く積み始められるというメリットはあります。
免許より先に110ccの維持費も計算しておく
110ccバイクを購入すると、車両本体だけではなく、自賠責保険、軽自動車税、任意保険、ヘルメット、ガソリン、オイル、タイヤ、チェーンなどの費用が発生します。
特に18歳では任意保険が高くなりやすいため、購入価格だけを見て判断しないことが大切です。家族のファミリーバイク特約を利用できる条件に該当する場合もありますが、契約内容によって補償が違うため保険会社へ確認する必要があります。
生活保護中であれば、こうした継続的な維持費をどのように負担するのかも福祉事務所から確認される可能性があります。購入予定車の見積もりと年間維持費を一覧にして相談すると話が進みやすいでしょう。
まとめ|今110ccなら普通二輪が堅実、将来大型が確実なら直接大型も選べる
18歳であれば、普通自動二輪免許だけでなく大型自動二輪免許も取得できます。大型二輪は18歳以上、普通二輪は16歳以上が受験資格です。[参照:大阪府警「大型二輪・普通二輪免許」]
110ccに乗るだけなら小型限定普通二輪免許で足り、普通二輪を取得すれば400cc以下まで運転できます。免許なしからMT普通二輪は技能19時限・学科26時限、大型二輪は技能36時限・学科26時限が標準的な最低教習時限で、普通二輪を持ってから大型へ進めば大型部分は技能12時限が基本です。[参照:日本二輪車普及安全協会「教習時限数早見表」]
初めてのバイクが110ccで、大型は数年後の目標という状況なら、まず普通二輪を取得して実際の運転経験を積み、必要になったときに大型へステップアップする方法が最も堅実です。反対に、大型車へ乗ることが明確に決まっており、今の方が時間を確保しやすく、費用面にも問題がないなら、18歳のうちに直接大型二輪を取得する選択もあります。
社会人になってからでも夜間・土日の教習を利用して免許は取得できますが、仕事によっては予約を取りにくくなるため、時間に余裕があるうちに少なくとも普通二輪を取得しておくメリットはあります。12月から始める場合は年末年始や冬季休校、2~3月の混雑を考え、希望する教習所へ卒業までの見込みを先に確認すると安心です。
そして生活保護受給中の場合は、「125cc以下なら必ず自由に購入できる」と自己判断しないことが重要です。厚生労働省の実施要領では125cc以下のオートバイについて一定の取扱いが示されていますが、購入目的、費用、就労との関係などは個別に確認されます。110ccの購入や教習所へのまとまった支払いを予定しているなら、契約前にケースワーカーへ相談し、来年の就職予定や通勤利用についても説明しておくのが安全です。[参照:厚生労働省「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」]

コメント