スマートフォンをナビとして使う機会が多いバイクでは、USB Type-C電源とETCはツーリングの快適性を大きく高めてくれる装備です。ただし、USB電源は出力や防水性、ETCは二輪車専用品かどうかなど、購入前に確認しておきたいポイントがあります。
特にUSB電源は、安価な製品を単純にバッテリーへ直結すると待機電流によるバッテリー上がりが気になる場合があります。ETCについても、車載器を買って取り付けるだけではなく、車両情報を書き込む「セットアップ」が必要です。
迷った場合、USB Type-C電源はデイトナなど二輪用品メーカーのキー連動型、ETCは日本無線などの二輪車専用ETC2.0車載器が選びやすいでしょう。工賃は車種やカウル脱着、配線方法などで大きく変わるため、以下では相場感と選び方を整理します。
バイク用USB Type-C電源はPD対応・キー連動型がおすすめ
現在USB Type-C電源を新しく取り付けるなら、USB PD(Power Delivery)に対応した製品が便利です。対応スマートフォンなら従来の低出力USB電源より速く充電でき、ナビを表示しながら充電する用途にも向いています。
候補の一つがデイトナの「バイク専用USB電源 Type-C」です。USB PD3.0対応で最大18W、DC12V車用で、メインキーに連動する仕様です。公式価格は税込3,630円です。[参照:デイトナ バイク専用USB電源 Type-C]
スマートフォン以外の機器も使いたい場合は、Type-Cを2ポート備えたモデルもあります。デイトナのType-C+Type-CモデルはUSB PD対応で、1ポート当たり最大30W、キー連動リレーも付属しています。[参照:デイトナ Type-C+Type-C]
USB電源選びでは防水性と配線方法も重要
バイクは雨や洗車時の水にさらされるため、自動車用や室内用USBアダプターを流用するより、バイクへの装着を想定した製品を選ぶほうが安心です。端子部分を使用しないときにカバーできる構造かどうかも確認しましょう。
もう一つ重要なのが電源の取り方です。バッテリーへ常時接続する製品の場合、製品によってはエンジン停止中にもわずかな電流を消費します。長期間乗らないバイクではバッテリーへの負担が問題になることがあります。
そのため、日常用途ならイグニッションON/OFFと連動する構成が使いやすいでしょう。高出力タイプでは、リレーを使ってバッテリーから電源を取りつつ、リレーの作動だけをキー連動にする方式もあります。配線に不慣れならショップ施工が安全です。
ETCなら二輪車専用ETC2.0の日本無線JRM-21が定番候補
高速道路を利用する機会が多いなら、現在新しく購入する候補として二輪車専用ETC2.0車載器があります。代表的な製品の一つが日本無線の「JRM-21」です。
JRM-21はETC2.0対応で、本体・アンテナ・インジケーターについてIP66/IP67の防水・防塵性能を備え、二輪車向けの耐振設計になっています。本体はシート下などへ設置し、アンテナとインジケーターを適切な位置へ取り付ける構成です。[参照:日本無線 JRM-21]
バイクは自動車以上に雨・振動・温度変化の影響を受けます。そのため、四輪用ETCを流用するのではなく、二輪車専用として設計された車載器を選ぶことが重要です。
ETCは自分で買って付けるだけでは使えない
ETCには「セットアップ」という手続きがあります。これはETC車載器へ車種区分やナンバーなどの車両情報を暗号化して登録する作業です。
ETC総合情報ポータルサイトによると、セットアップは登録されたセットアップ店で行う必要があり、登録されていない店舗や個人では実施できません。[参照:ETC総合情報ポータルサイト セットアップ]
そのため初めてETCを取り付けるなら、ネットで車載器だけを購入するより、二輪ETCを扱うバイクショップで「本体購入+取付+セットアップ」をまとめて依頼する方法が分かりやすいでしょう。ETC公式サイトでは二輪車用ETC・ETC2.0に対応したセットアップ店も検索できます。[参照:ETCセットアップ店検索]
USB Type-C電源の取付工賃はいくら?
USB電源の取付工賃には全国共通の料金表があるわけではありません。車種、製品、電源を取る位置、カウルやタンクの脱着、リレーの追加などによって作業時間が変わります。
一般的なネイキッドなどで比較的簡単に配線できるケースなら、数千円~1万円程度を一つの目安として考えられます。一方、フルカウル車で外装を大きく外す必要がある、アクセサリー電源の取り出しに追加作業が必要、リレーやヒューズを追加するといった場合には1万円を超えることもあります。
例えば本体5,000円前後、取付工賃5,000~10,000円程度なら、合計1万~1万5,000円程度になるイメージです。ただしこれはあくまで概算例であり、実際の価格は依頼するショップで確認する必要があります。
ETCの取付工賃はUSBより高くなりやすい
ETCは本体、アンテナ、インジケーター、電源などを適切に配置して配線する必要があるため、一般的なUSB電源より作業量が増えやすい装備です。さらにセットアップ料金も考える必要があります。
工賃は店舗・車種によって異なりますが、ETC取付作業だけでおおむね1万円前後から2万円程度以上になることがあります。カウル脱着が多い車種や、本体を目立たない場所へ収めるため加工が必要な場合などはさらに高くなる可能性があります。
したがってETCについては「車載器本体価格」だけで比較せず、本体・取付部品・取付工賃・セットアップ料金を含めた総額で見積もりを取るのがおすすめです。
USBとETCを同時に取り付けると効率がよい場合もある
USB電源とETCを両方取り付ける予定なら、同じショップへ同時に依頼する方法も検討できます。どちらも車両の電装系へ接続するため、車種によっては外装やシートなどを外す作業をまとめられる場合があります。
例えばフルカウル車で「USBだけ取り付けるためにカウルを外し、数か月後にETCのためもう一度カウルを外す」より、最初から同時施工したほうが効率的なケースがあります。ただし工賃が必ず安くなるとは限らないため、見積もり時に確認してください。
このとき、将来的にドラレコ、グリップヒーター、スマホホルダーのワイヤレス充電などを追加する予定があるなら、そのことも伝えておくとよいでしょう。電装品が増えるほど車両の発電能力や配線容量を考慮する必要があります。
おすすめ構成は用途によって変わる
スマートフォン1台をナビとして使用する程度なら、USB PD対応Type-Cの1ポートモデルで十分な場合が多いでしょう。ハンドル周りをすっきりさせたい場合にも1ポートタイプが向いています。
スマートフォンに加えてインカムやモバイルバッテリーなどを充電したいなら、Type-C+Type-Cの2ポートモデルが便利です。既存のType-Aケーブルも使いたい場合は、Type-A+Type-Cタイプという選択肢もあります。
| 用途 | 選びやすい仕様 |
|---|---|
| スマホ1台の充電 | USB Type-C・PD対応1ポート |
| スマホ+別機器 | Type-C+Type-Cの2ポート |
| 古いUSBケーブルも使用 | Type-A+Type-C |
| 高速道路をよく利用 | 二輪車専用ETC2.0 |
| 雨天ツーリングが多い | 防水・防塵性能を重視 |
まとめ:USBはPD・キー連動、ETCは二輪専用品を選ぶ
バイクへType-C電源を取り付けるなら、USB PD対応・キー連動・バイク向け設計という3点を基準に選ぶと失敗しにくくなります。デイトナのType-Cシリーズは1ポートから高出力2ポートまで選択肢があり、代表的な候補です。
ETCでは、日本無線JRM-21のような防水・耐振性を考慮した二輪車専用ETC2.0車載器が候補になります。ETCは取り付けだけでなく登録店によるセットアップも必要なので、二輪ETC取扱店へ本体・工賃・セットアップを含めた総額を確認するのが確実です。
工賃は車種による差が大きいものの、USB電源なら数千円~1万円程度、ETCなら1万円前後~2万円程度以上をひとまずの目安として、実車を見せて見積もりを取るとよいでしょう。USBとETCを両方付ける予定なら、同時施工の場合の工賃も一緒に確認するのがおすすめです。


コメント